善光寺をハックせよ!⑩~慰霊塔~狛犬~忠霊殿~ #ingress

善光寺

勤務先用に書いたものの転載です。


今回の善光寺御開帳は、前回よりインターネットやスマートフォンなどの普及が進んだ時代ですから、なにかその関連のトラブル、たとえば自撮り棒 (セルカ棒) に関するトラブルとか起こるんじゃないかなーと個人的に思っていたのですが。

まさか未成年の動画配信者が御法要のまっただなかにドローンを落っことしちゃうとは、現実とは想像のはるか上を行くのだなあと妙に関心したものでございます。まあケガなくてよかったなと。お寺だけにね。

さて、善光寺参りのついでにハックできるIngressポータルのご紹介はそろそろ佳境でございます。今回はまとめて3つ。本堂の裏手の方に行ってみましょう。

本堂の裏手は実は地元長野市に住んでいるひとでも案外行ったことがないというひとが多いのです。むしろ観光バスでいらっしゃる皆様のほうが、駐車場が裏手にあるのでご存知かもしれません。

前回の歴代回向柱ファームから裏手の方に進みますと「慰霊塔」というポータルがございます。

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境内にはこのような慰霊塔のたぐいが古いものから新しいものからいろいろあるのですが、この慰霊塔はよくみると「財団法人三重老人クラブ連合會」と書かれていたりします。

以前に下総国からやってきたむじなが善光寺さんに燈籠を寄進したがったなんてお話しをしましたけれども、よくよくみると、案外皆様の身近なところから寄進された慰霊塔や燈籠があったりするかもしれません。

そのあたりからどんどん進んでいきますと、冒頭に写真を掲載しました忠霊殿という塔があらわれます。こちらが2つめのポータル。

ここは、あるていど観光地となっている大きな神社なんかには全国的にあると思いますが、戊辰戦争から太平洋戦争、つまり我が国の近代戦争の戦没者を慰霊する施設です。

よく話題になります靖国神社が代表的ですね。しかしこちら善光寺はもちろんお寺でして、仏教式のこういった施設は大変めずらしく、日本唯一というおはなしもあるようです。

そんなわけで、戦後さまざまな地域へご遺骨の収集に行かれた方々の記録などが1階に展示されております。

実は長野県は太平洋戦争の頃、満蒙開拓団として大陸に渡った人の数が全国でいちばん多かったりします。そんなわけですので、戦後に慰霊活動をされている方も少なくないわけです。

で、ここは実は意外におすすめのスポットでして、善光寺の宝物館でもあります。

以前ご紹介しました仁王門の仁王コンビや、その背後にあるらしい三宝荒神三面大黒天像の原型が展示されていたりします。

いわいる「大黒天」というと七福神のにこやかな大黒様を想像されると思いますが、実はルーツをたどるとインドの「シヴァ」という神様でして、本当はたいへんな破壊の神様なのであります。

ヒンドゥー教では、この世界が終わる時、次の世界が生まれるためにこの世界そのものを破壊する神様ということになっておりまして、大変恐ろしいお顔をされています。

ゴーストバスターズと いう80年代に大ヒットしたアメリカ映画で、最後ににこやかなマシュマロマンが出てきて、実はおっかない神様の化身で、ゴーストバスターズの4人が攻撃す るとものすごい形相で暴れまくるというシーンがありますが、そのマシュマロマンを化身としたおっかない神様が実は「シヴァ」だったりします。

日本のにこやかな大黒様とインドのシヴァ神をモチーフにしたのかどうかはしりませんが、興味深い一致ではありますね。

なにせ撮影禁止なのでお写真がありませんが、例えばそんなカンジでとても興味深い仏像などなどがたくさん展示されておりますので、1度は入ってみられることをおすすめします。入館料とりますけどね。

さてその忠霊殿の手前にはこのような狛犬がいらっしゃいます。これが3つ目のポータル。

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なんの変哲もない狛犬さんでございますが、どういうわけか口を開いた阿吽 (あうん) の「 (あ)」さんしかいらっしゃいません。

口を閉じた方の (うん) さんはいったいどこに行っちゃったのでしょうか。岡崎現代型と呼ばれるタイプの狛犬だと思いますので、古くても大正以降の作だと思われるのですが。どなたか吽さんどこ行っちゃったか知りませんか。

というわけで、今回は写真が撮れなかったり、エピソードが薄かったり (ォィ) なポータルをまとめてご紹介させていただきました。次は大物、というか、知る人ぞ知る善光寺のアイドルをご紹介させていただきましょう。

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