差別化としてのゆるキャラ、横並びとしてのゆるキャラ


前にもちょっと触れたけども、僕の住んでいる長野県千曲市というところは平成の大合併第1号だったらしいのだけれども、それから10年たって今年は市政10周年記念の年なんだそうだ。

で、ご多分にもれず、市のキャラクター的なものを募集して、なんか決まるらしい。

いやもちろん文句があるわけじゃない。

ただ、確か商工会に1種、駅前商店街には3種、姨捨山あたりに1種、なんか存在自体がよくわからなくなってしまった夏の市民まつりに1種、あとまだなんかいた気がするんだけど、なんかゆるキャラだらけだった記憶があるんだけどな。

いやもちろん文句があるわけじゃない。

例えば熊本の「くまもん」というキャラクター。あれはもちろん著作権的なものはあるわけなんだけど、「熊本のPRになることに利用するなら自由に使って良い」という、オープンソースやクリエイティブ・コモンズもちょっとずっこけてしまいそうなゆるい利用規約があるんだそうで、なんだかんだといろんなことに使われている。で、それが珍しいことだということは、当然自治体なんかが擁しているキャラクターも、利用する権利のようなものがあるわけだ。

そういえば長野県の観光キャラクターとして旅烏の格好をしたスズメ「信州なび助」というのがいたハズなんだけど、いつのまにかその立場はしれっと「アルクマ」にとって変わられていた。おかしいな、一時この2種は一緒に活動していたハズなのにな、なにかあったのかな?

そういえば、アルクマって長野県民なら自由に使っていいのかな?ダメなのかな?

意外と知らんことはたくさんあるわけで。まあ僕はアルクマでなにかしようという大それたことは考えていないので別にいいんだけどね。

というわけで、ゆるキャラというのは意外とゆるくない権利関係がありそうなヨカンがする。もちろん知らないで言ってることだけどね。

そういう意味で、確かに自分の住んでいる地域にすでにゆるキャラがいたとしても、それは自分の所属する団体と関係がないのであれば、さらに自分の所属団体が利用できないのであれば、やはり自分達ようのゆるキャラを作りたくなるという気持ちも確かにそのとおりなのかもしれない。

特に、信州人は「あの人たちはあの人たち。自分たちは自分たち」という県民性なので、ゆるキャラ乱立も無理からぬことなのかもしれぬ。

いやもちろん文句があるわけじゃない。

なんだかちょっと気になるのは、最近ゆるキャラはやたら選挙ばっかしてるということである。「ゆるキャラ」なんてゆるそうな名前で、一見可愛らしい風貌にも関わらず、なんだかやたら政治臭い。政治と宗教のハナシをするのはリアル対人関係では禁忌であるというのに、キナ臭いやつらである。

これはちょっと文句がある。

そういえば「ゆるキャラ」てのは、ただただ可愛らしいだけではなく、「ゆるい」というか、どことなくシュールだったりいわいる正統派なマスコットからちょっとズレていたりして、なんだか気になるというものだったように思う。

そういう意味で、それが意図せず天然ボケでできてしまったものならとにかく、意図的にそういう「ズレた」キャラクターを作ろうというのは、やはり「オレんとこはちょっと違うんだぞ!」という主張というか、差別化を意識してのことだったのではないだろうか。

そういう意味では好感が持てるし、応援したい気持ちになる。

でも、なんか最近は、「あそこもやってるからウチも」的な、横並びの象徴のようなものに成り下がってしまっているような気もする。

そういう意味では個人的には反感を持ってしまう。まあ好き好きの問題かもしれないけれど。

差別化の象徴だったゆるキャラは、いつの間にか横並びの象徴になってしまったような。
だとしたら、なんだか残念だなあと思う次第。


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